フリン効果

ところが今は、この「フリン効果」(先進国の知能テストの数値が上昇していること)ーニュージーランドの社会科学者ジェームズ・フリンの発見により名付けられたーは学校教育の進歩ではなく、単に教育を受ける人数が増えたという事実によって生じているだけだと考えられている。経済協力開発機構OECD)は20年前から、生徒の学習到達度調査(PISA)という名称で、各国の15歳を対象とした共通管理の標準テストを行っている。これを見ると多くの先進国では成績が少しずつ下がっているのだ。数学、国語、科学の平均点が下降している。